インターのPTAは全く強制されない“ボランティア組織”

同じ”PTA”でも中身が全然違う

僕の娘たちが通っているインターナショナルスクールは、PTAがとてもゆるくて楽です。というか、当初僕が持っていたいわゆる”PTA活動”と言われるような印象とは全然違う内容でした。
なにが違うのか、というと、まずPTA活動が義務ではありません。僕の娘が通っていた小学校では、「PTA役員は1人の子供につき1年間やる」という暗黙のルールがあり、なにか特別な事情がない限り、ほぼすべての親・保護者はPTA活動に参加していました。
インターナショナルスクールは完全にボランティアで、PTAに入れという圧力が全くありません。それだと、PTAボランティアのなり手がいなくなるのでは!?と思われるかもしれませんが、驚くことに場合によっては希望者が多すぎて、断っている状況だったりします。
なぜこのようなことが起こるのか?それは「業務の少なさ」と、「完全挙手制」が理由だと考えています。

業務はできるだけオンラインで済ませる

日本の学校はとにかくPTAがやるべき仕事が多いです。僕もかつてPTA副会長をやっていたので実際に見ていましたが、忙しい人は毎週、毎日のようにPTA集会室でなにかの作業をしていました。
作業といっても「1000枚の紙の案内文を折る」だとか「校長先生に連絡事項を渡す」だとか、そういう内容で、ネットで効率化すればいいのですが、それが様々な理由でできないので非常に手作業が多かったです。
インターナショナルスクールの場合は効率化できることは極力効率化するので、仕事自体が少なかったです。

完全挙手制だと、モチベーション高い人だけが来る

また完全挙手制というのも非常に大きいです。例えば遠足の引率や、学校のクラスで親の仕事を紹介するボランティア、といった業務がありましたが、PTAはPTA役員内で仕事を回すのではなく、毎回「協力者」を募っていました。PTA役員はあくまでもマネジメントに徹して、実務は役員以外の親に振るのです。
こうすることでPTA役員は連絡だけをやればよい立場になりますし、また実務を行う親も自分から挙手しているくらいなのでやる気満々で、非常に楽しんでPTA業務に取り組むことができます。

親が苦しんで愚痴を言う姿よりも、楽しんでいる姿を見せたい

日本の小学校のPTAはもはや親にとって”恐怖の対象”とまでなっているような存在です。その存在意義自体を否定するわけではありませんが、改善できるところはたくさんあると感じました。
少なくとも、親が楽しんでいる様子を子供に見せられないようなPTAは、なにか間違っていると思います。
PTA役員任務の強制をやめ、本来の「ボランティア」の形に戻すところから始めることが必要なのではないでしょうか。