オンライン授業、これ以上人数増やせない問題
現在、Noriko学級には常勤教師が一人しかおらず、一方で生徒は70人くらいいるので、生徒全員を一人で見るのは到底無理です。短期旅行者の方が来てくれたりはしますが、それでも一人が一度に相手ができるのは数人程度。
生徒を先生役として育てることも必要なのですが、それすらも手が回らない状態。以前はそれでも日本語レベルが高い生徒が結構いたため、なんとか回っていたらしいのですが、コロナ禍の影響で旅行客が途絶え、それに伴い生徒も途絶え、結果先輩が育ってないという状況になってしまいました。コロナ前とコロナ後で、Noriko学級は随分と変わってしまったようです。
そこで僕が取り組んでいるのはオンライン授業。僕一人が教えることができなくても、オンラインで先生を増やせば、50人でも100人でも先生を増やせる!僕が一人で授業を頑張るよりも、僕自身は優秀な先生を集めることに徹して、その先生方に教えてもらった方が生徒にとってはプラスになると考え、今どんどん先生を増やしています。
ただ、これも今問題に直面しています。
パソコンが古すぎて、使えない
現在使っているパソコンが、まずデスクトップなのです。これがまあ古くて遅くて、エラーがよく起こり、急に落ちたりして使えないのです。クリーンインストールなどしてみましたが、一部のPCは復旧できませんでした。
そして、デスクトップの一番の問題は、内蔵バッテリーがないところ。ここリシタンでは停電が頻繁に発生するので、内蔵バッテリーがないPCだと、停電した瞬間に通信が切れます。急に電源を落とすのはPCにも悪影響で、そもそもデスクトップはここの町には向いてないのです。
「停電が発生するとWifiルータも落ちるからどちらにしろ通信はできないんじゃない?」と思うかもしれませんが、停電をしても、携帯通信は生きているのです。なので、もしもデスクトップPCではなくてノートPCを使っていれば、スマートフォンにテザリングをして、オンライン授業を続けることができるようになります。
というわけでノートPCが必要なのですが、どのノートPCを選べばいいのか、というのが次の課題です。管理がしやすいのがApple製品、汎用性が高いのはWindows、安価で済ませるならChromebookと… これも判断が難しい。今のところ、やはりお金がないのでChromebookを選ぼうかと思っています。まあ、日本の公立学校のGIGAスクール構想で採用されているのも、トップがChromebookなので、決して悪い選択肢ではないんですけどね。
Chromebook × 10
一台6万円だとして、60万円
ウズベキスタンで、目当てのものが買えるのか、というのは引き続きリサーチが必要。また日本から持っていけばより安くて良いものが選べる?ノートPCはバッテリーがあるが、郵送で送れるのか?関税はいくらかかる?…などなど
周りの声が響いて、静かな授業ができない
これは、オンライン授業の先生が増えてきてから発生した問題です。ありがたいことに、いろんな先生にお声がけをさせていただき、現在オンライン授業の先生ボランティアは9人まで増やすことができました。増えてくるにつれ、同じ時間帯、同じ部屋で違う先生の授業が行われることになるのですが、部屋がそんなに広くないので、他の生徒の声がマイクに入ってしまうのです。
一部の先生から「他の生徒の声がうるさくて、自分の生徒の声が聞きづらい」というご意見もあり、これは是非とも改善したいです。
改善するのに参考となりそうなのはコールセンターなどで使われているパーティションです。パーティションがあるだけで声の反響はかなり軽減されますので、なんとか手に入れたいところです。ただ… 売っている場所がわからない… 大工職人さんに依頼して作って貰えばいいのかな?とか色々考えてはいます。
パーティション付きデスク × 10
(一台200ドルだとして2000ドル程度?)
この問題はなぜ逆に今まで持ち上がらなかったのか、というと、そもそもネット回線が遅すぎて、複数人同時にビデオ通話ができなかったのと、生徒の時間管理がいい加減すぎて、先生が嫌になって辞めていったりして、なかなか数が増えていかなかったという経緯があったからです。
僕は日本からメッシュWifiのルータを4台持っていき、Noriko学級内に広範囲で設置したのでネット環境は格段に良くなりました。100~200MBは普通に出ます。これにより、大人数のネット接続が可能になったのです。
また常駐することにより、生徒への継続的なきめ細かい対応が可能になりました。生徒に直接「今日はオンライン授業だよ、忘れないでね」と声をかけたり、SNSでリマインダーを送ったりして、オンライン授業の遅刻を劇的に減らしました(遅刻しないのなんて当たり前…と日本人は思うかもしれませんが、それはこちらの時間の感覚の違いがあり、この当たり前のような行動をさせるのがとても大変なのです)。