主夫への質問「◯◯ちゃんのパパはなんで平日昼も家にいるの?」は本当にあるのか

2018.11.12

「子供の友達からなにか言われたりしないの?」

主夫になると聞かれる質問の一つに「お父さんが昼に家にいると、子供の友達からなにか言われたりしないの?」というのがあります。
日本の一般的な感覚ではまだ「父親は外、母親は家にいるもの」というのイメージが強いので、こういう質問が出るのでしょう。また、大人はよくても子供が周りの家庭と違うと可哀想、と考える大人もいたりします。
質問の答えですが、結論から言うと「なにも言われません」。男性諸君、どうぞ安心して平日昼間に家にいてください!……と言ったらここでコラムが終わってしまうので、もう少し詳しく説明しますね。

子供にとって「男か女か」は関係ない

子供は大人と違って相手に気を使わずに思ったことを素直に聞いてくるはずなのに、なぜこの質問をされないのか!?……というと、子供にとっては性差なんてどうでもいいからです。
子供は男女限らず「安心できる大人」「一緒にいて楽しい大人」を好みます当たり前ですが、子供は社会に対して事前知識がない状態で生まれてくるわけです。ですので、「男性の社会的役割は~」なんて考えずに人間関係を作ります。子供(幼児以降)にとって、男か女か、というのはほとんど関係なく、それよりも「一緒にいて安心できる」「一緒にいて楽しい」というのを重視します。
だから僕は娘が社会性を得てくる幼児期の頃から、自分の娘達に対してはもちろん、その周りの友達に対しても「安心できる」「一緒にいて楽しい」存在であることを心がけました。
うちの庭でいつも子どもたちを遊ばせていましたし、また家に招き入れてお茶を振る舞ったりしていました。たまり場のようになって、いつも玄関に靴があふれかえってました笑。外で一緒に鬼ごっこやドッヂボールをして汗だくになるまで遊んだこともあります。
子供にとっては主夫だろうがフルタイム会社員だろうが、安心できたり、楽しい時間を過ごせる人なら誰でもいいのです。
こういうことをする父親を見て、人によっては「男が子供と遊ぶなんて、気味が悪い」という印象を持つ人もいるそうですが、僕の個人的な考えとしては、子供と楽しく遊ぶことができる父親と、子供から怖がられて懐かれない父親なら、前者の方が“父親らしい” と思っています。

この世にはいろんな職業の男性がいる

また実はそもそも、「平日昼間に家にいる男性」が変、という感覚自体が実は変なのです。
なぜかというと、これもまた当たり前の話ですが「平日昼間以外の時間に働く職業」がこの世にたくさんあるからです。自営業や会社を経営している方は昼夜どころか平日・週末も関係なく働いたりしますし、また会社員でもサービス業やインフラ系の仕事などは早朝・深夜、週末に働くことも多いですよね。
実際、保育園や小学校のPTAに関わったりするといろんな職業のパパにお会いします。皆が皆「平日昼間だけ働くサラリーマン」ではないのです。ですので、これもやってみるとわかりますが、主夫ってそんなに目立ちません。平日昼間、地域にそもそも男性が結構いますから。

子供が「男が家にいるのは変だ」というとき

子供にとっては性差による役割の違いなんて関係ありませんが、そこに大人のバイアスが入ってくると事情が変わってきます。
多くの場合、幼少期の子供は近くの大人の意見をコピーしながら自分の価値観を形成していきます。特にまだ自意識が確立する前の小学校低学年くらいまでは親や先生が言っていることは絶対的に正しいという認識なので、もしも親や先生が「男の人が働かないのは変だ」と言っていたら、その価値観をまんま受け継ぎます。
ですので、「男の人が家にいるのは変だよね」という子供がいた場合、それはその子の周りの大人の影響が大きいかもしれません。幸い、うちの子供の親しい友だちの親にはそういった大人がいなかったようで、こういう質問はされませんでした。

子供がいじめられるなんてことはない

主夫になると子供がいじめられる、なんて心配している人、それは完全な取り越し苦労です。うちなんてむしろ「いつもパパと遊んでもらえていいなあ」と羨ましがられていましたよ!
きちんとした大人が住んでいる街なら問題ありません。もしもそれで万が一いじめられるようなことがあったら、それはその地域が自分と合わないと見切ってさっさと引っ越して、転校させましょう。自分と合わない大人とずっと同じ地域にいると、今後の人生もきっと辛いものになります。
周りの生き方に合わせるために自分の家庭を犠牲にするのは本末転倒です。大事なのは家族の幸せです。家庭、そして自分を第一優先に考えましょう。そうすれば、意外と物事は良い方向に進んでいったりするものです。