マイニング

ビットコインは誰が作ってるの?
ビットコインは、発行している人がいない
ビットコインは、発行している企業・団体などの母体がありません。
例えば私たちが普段使っている日本円などの法定通貨と呼ばれる通貨は、日本銀行という発行母体があります。日本政府に対して信頼があるため、日本銀行が刷ったお金に価値が生まれます。
ビットコインの場合は、このような国や組織が発行するという形になっていません。ビットコインのその仕組み自体が、新しいビットコインを生み出しているのです。
ビットコインはブロックチェーンの技術に支えられています(関連リンク:「ブロックチェーンとは」参照)。ブロックチェーンはそのデータの改ざんができないように、取引の際には一度に複数台のPCに同じデータを書き込む作業が常に行われているのですが、これには膨大な計算能力が必要となります。
そこで、ビットコインの計算を手伝ってくれた人、ビットコインの計算のためにわざわざPCのマシンパワーを使ってくれた人のために報酬を上げる仕組みがビットコインには備わっています。
こうすることで、ビットコインの計算を手伝えば儲かる!という動機が生まれるので、ネットワークは維持されるというわけです。
このビットコインを生み出す行為は、「道具を用意して、鉱山から金を掘り起こす様子」に似ているため、ビットコインの新規発行のことを「マイニング(採掘)」、参加者を「マイナー(採掘者)」と呼びます。
ビットコインが全て掘りつくされてしまったら?
ビットコインのマイナーは、PCのマシンパワーと引き換えに新規ビットコインを得られる、という報酬があるから皆ネットワークに参加する動機があります。それではビットコインが全て掘りつくされてしまったらどうなるのでしょうか。
ビットコインは設計上、2100万枚しか存在しないと定義されています。大体2140年までにすべてのビットコインが掘りつくされる計算となっていますが、そうなるとビットコインを新規発行することができなくなり、ビットコインのマイナーに、ネットワークに参加するメリットがなくなってしまうのでは、と思う方もいるかもしれません。
実はマイニングに参加すると、新規発行されるビットコインだけでなく、ビットコインの送金をした際に発生する手数料がマイナーに支払われるようにもなっているので、ビットコインマイニングは新規発行ができなくなった後もその参加動機は失われない、と言われています。
ビットコインは誰でも新規発行ができる
ビットコインは、実は私たちでもマイニングをすることができます
専用マイニングソフトを使えば、自宅のノートPCのような普通のPCでもビットコインを新規で作り出すことができるのです。
しかし「ではビットコインを儲けるためにやってみよう!」と思うのは早計で、ここで問題となるのが電気代です。マイニングソフトを走らせている間はPCが動いているので、当たり前ですが電気代がかかります。このコストを、ソフトを走らせている間に得られるビットコインの価格と比較すると、ソフトを走らせるための電気代の方が高くなる場合がほとんどなのです。
ビットコインのマイニングで本気で利益を出そうとするなら、マイニング専用に作られたPCを使い、寒冷地などPCの冷却コストもかからない場所に専用の場所を作るのが現在の主流で、ここまでの環境を用意するには相当な資金力が必要です。
ビットコインを自分の手で作りだす、というのはちょっと魅力的ではありますが、利益を考えると個人で参加することはなかなか難しい、と言えます。